就職活動をめぐる放言録

OA機器の普及と就職氷河期

少し前に小林よしのりがゴー宣で、専門学校卒、高卒、大卒すべて合わせた求人数は1980年から50万人くらい減っているというようなことを書いていた(数字はうろ覚え)。小泉政権下の好況が微増にしか見えないグラフで衝撃を受けた。

あれからしばらく考えたのだけれど、1980年から減少傾向が続いているということは要因はOA機器の急速な普及ではあるまいか。

ちゃんと調べていないが、OAの普及で事務量が激減→高卒から切られる→高卒で事務員になっていた層が大学進学を希望する→文部省が大学を大量増設→それでもどうにもならなくなっている、という流れか。

僕とて同世代が就職したときには既にパソコンが普及していて、どれほど事務量が減ったかを実感しているわけではないけれど、僕は地元の図書館に蔵書検索端末がなかった時代をかろうじて覚えている。

いま我々が蔵書検索端末だとか法令データベースとかWikipediaでサクッと調べていることをむかしは事務員が何日もかけて調べなきゃならんかったんだろうな。

新聞の読み方

柄にもなく就活学生のために新聞の読み方など語るか。

まず、就活学生のみなさんに絶望的なお話をしておきます。それは「大学生になってから新聞を読みはじめても手遅れ」ということです。最低でも高校生くらいから、毎日15分なり30分かけて、すべての見出しをさらっと読むことを継続することです。

さらっと読むと言われてもよく分からないかも知れません。それは漫然と読むこととは違います。興味のある分野、あるいは行きたい業界の関連記事は取りこぼさないことです。また、頻繁に出てくる話題もおさえておく。トップニュースとは別に、ちょこちょこ出てくる話題というのがあるんですね。

これは新聞記事検索で調べることとはまったく違います。

たとえば、ある企業が新しいサービスなり商品をリリースしたとしましょう。そこでその新製品なりサービスの記事を見ながら、それが面白い、つまらない、あるいは成功する、失敗するということを考えることに意味があるのです。

自分でいろいろ考えたのち、数ヶ月から数年するとその商品の売れ行きなどの続報が流れる。それが自分へのフィードバックになるのです。就活を始めてから新聞記事検索で関連記事を調べて、数年間にわたる記事を一覧しても磨かれない知性があります。

就活失敗の際の必殺技

学生のみなさまに秘技を教えておきます。いま、一般社団法人といって法人は簡単につくれます。就職できないときには高い金を出して大学院に進学せずに自分たちで社団法人なんたら研究所とかを設立して主任研究員とか名乗ったら良いです。

※ 本当にやって就職のときに何が起こっても責任は取りません。