葬式で流したい「青い波頭」信長の野望 覇王伝BGM

僕の葬式では『信長の野望 覇王伝』で使われた諸大名のテーマ「青い波頭」を流してほしい。


僕はまだ30歳にもならないので何を縁起でもないと言われるかも知れない。だが万が一のことを考えて葬式のときの希望を書いておく。そして以下、この曲を選んだその理由を三点ほど挙げておく。曲にこめた思いを書いておくことで、いっそう味わいが出ると思うからだ。なお、僕がプレイしたことがあるのはプレステ版である。


第一に、僕が「青い波頭」に対して持っているイメージは、この国を空の彼方から見守るというものである。


オンライン版になる前の『信長の野望』では、プレイヤーは信長や家康などのどの大名になるのかを選択し天下取りを目指すわけであるが、ゲームに飽きたときに人間であるプレイヤーがゲームを降りて、コンピューター同士の争いを見守るモードがある。


このコンピューター同士のプレイを見守るモードの印象が僕のなかの「青い波頭」のイメージをつくっている。自分自身がゲームをプレイしているときに表示されていたコマンド一覧などは表示されなくなるため、ゲーム画面に表示される日本地図の印象が強くなる。そして淡々と「○○家は滅亡しました」などのメッセージが画面上に表示される。そこで諸大名のテーマである「青い波頭」が流れるのである。まるで空の彼方からこの国の行く末を見守っているようである。


第二に、「青い波頭」は、本来、無名の大名を選択したときに流れるBGMである。「青い波頭」は、コンピューター同士の戦いを静観するとき専用につくられた曲ではない。それゆえに『信長の野望 覇王伝』をプレイした人のなかにも、前述した感じ方を不思議に思われる人もいるかも知れない。だが、僕は無名大名のテーマソングとして思い浮かべてもらって一向に構わないと思う。だって、それほど名を上げていないし、その予定もないもの。


第三に、僕の葬式の際には、必要以上に悲しまないでいただきたいと思う。先ほどから「青い波頭」を何度か聞いているのだが、これを葬式で流せば、暗すぎず、明るすぎない雰囲気になると思うのである。


死をテーマとして同様の印象を醸し出す歌は「千の風になって」くらいしかない。だが「千の風になって」は歌詞こそさわやかであるが、どうにも曲調は決してさわやかなものではなく、どちらかというと悲しさを感じさせるものであると思うのである。


以上、僕の葬式で「青い波頭」を流して欲しいという希望でした。