ネット選挙解禁で動きだすのは政治マニアと過激派

いわゆる「ネット選挙」の主体となるのは、全国津々浦々にいる政治マニアであると思うのである。そこには過激派なども一定数含まれることになるのではないか。


第一に、これまで選挙期間中に選挙に言及していたのは、関連法規に通じていないズブの素人たちだった。


ネット上のテキストであっても、選挙期間中に候補者の名前を記した文書図画の配布をすれば公職選挙法に抵触する。これは最低限の常識である。しかし、この最低限の常識を知っている人は、選挙期間中にネット上で選挙について言及することに躊躇を感じるはずである。


第二に、微罪であっても警察に弾圧されるかも知れないという恐怖感が強い人ほどこれまで選挙期間中にこの法令をきちっと守ろうとしていたはずだ。


もとより政治家が逮捕を恐れ細心の注意を払うのは当然である。しかし世の中には「思想が過激で警察当局に睨まれる立場である」という理由で細心の注意を払っていた人がいるのではないかと思うのである。


第三に、政治家は選挙期間中に多忙である。


大阪市長橋下徹氏は選挙期間中もネット上で発言することを望んだ。だが、いくら橋下氏のツイート数が多いとしても、選挙期間中にそこまで大量につぶやけるのか?また、橋下市長の投稿数が政治家のなかで多いほうだとは言っても、やはり一般市民のツイートのほうが圧倒的に多いのである。


以上、ネット選挙では政治マニアと過激派になるのではないかというお話でした。